アフリカ入門紀行(2001) 



 

 (左)ウガンダ・エンテベ空港にて  (中)ナイロビの定宿(?)フェアビュ−ホテル
 (右)ウガンダの首都・カンパラ <1m近くある鳥がゴミをあさる、アフリカならではの光景>




 「世界の全ての国に行くことが人生目標」
とは言いつつ、
実は僕、アフリカはエジプトにしか行ったことがなかった。

 一体、あと何カ国残ってるんだ??


 でも、さはさりとて。

 アフリカってなかなか行けないな-と悟ったのは、
去年のGWのキュ−バ帰りの新幹線の中で、「地球の歩き方」を開いた時だった。

 まず第一に、経路がけっこうややこしいということが分かった。
 今回行った東アフリカに関して言えば、
モスクワ経由(アエロフロ−ト)、アムステルダム経由(KLM)、ロンドン経由(英国航空)、 カイロ経由(エジプト航空)、ムンバイ<ボンベイ>経由(エア・インデア)、シンガポ−ル+ドバイ経由(ANA+エミレ−ツ航空)、シンガポ−ル+モ−リシャス経由(JAL+モ−リシャス航空)、ブリュッセル経由(サベナベルギ−航空)、アブタビ経由(ガルフ航空+キャセイ、タイ航空他)、チュ−リッヒ経由(スイス航空)。

 おいおい、にしてもヨ−ロッパから先、まだ行かなくちゃいけないのかよ?


 第二に、当然のことながら時間がかかる。
 飛行機に乗ってる時間だけで、だいたい片道20時間前後。
 乗り継ぎ地での宿泊が入れば、だいたい前後で3日くらいが移動に消える。
 ヨ−ロッパやシンガポ−ルなんて、別に行きたくないんだけどなあ。

 ともかく、1週間の休みがあっても、中味は4日しかないということだ。


 第三に、値段が高い。
 上記の各コ−スは、航空券だけで、ほとんど20万以上だ。
 パッケ−ジで行こうとすると、ケニアのサファリだけで、だいたい40万前後。
 動物見るためだけにそこまで出せる人で、かつ1週間以上の連続休暇をとれる人は少ない。

 だから、結局は多くのツア−が遂行されない。

 扱ってるのはまあ、専門旅行社のみ。
 彼らは、幾多のハ−ドルを乗り越えてでも「来る」、少数の人たちの費用の中から、
広告費や人件費や家賃を捻出していくことになる。
 で、また価格が上がり客が遠のく。
 何だかそんな悪循環が生じてしまってるような感じがした。



 でも。
 やっぱり。
 「案ずるより産むが横山やすし」
 韓国にも、「シジャキ・パニダ」(始めたら半分終わったのと同じ)という格言があるけれど。

 今回の8日間の旅で、
僕はまあまがりなりに、経由地を含めて4つの国にタッチすることができた。
 ちょっとは贅沢もしたが、まあそれなりに安くあげる方法も分かった。
 あと、一部だけだが、けっこうな「通」しか行かないような所にも行ってみた。

 今回の旅はあくまで入門編っていうか、まあ下見みたいなものだ。

 今回の旅では、驚くほどあんまりな---んにも考えなかったのだが、
その代わりに、
まだまだ情報不足の域を出ないアフリカ旅行についての、
ささやかな「下見体験」をご報告したいと思う。


 0.出発までの半月間(↓)

 1.成田からムンバイ経由、ナイロビへ(4/29-30

 2.ウガンダ(4/30−5/2)

 3.アンボセリ国立公園(5/3-4)

 4.タンザニア国境の街、再びムンバイへ(5/4-6)



ケニア・アンボセリ国立公園(左の山がキリマンジャロ)



 0.出発までの半月間


 4月中旬。
 今年もアフリカだめかーとあきらめつつ、1年前に買った「地球の歩き方」を見ていた。

 アフリカといっても、
航空便の関係で、日本から一週間程度の休みで気軽に行けるのは、
実はケニア・モロッコ・南アフリカ・エジプトの4カ国くらいしかない。
 まずはここらを「征服」し、経由地扱いできないことには次の国へは進めないのだ。
 まあギタ−でいうと、かぐや姫や拓郎みたいなもんだ。 
 ちょっと、いやかなり古いか。

 それに、値段高すぎ。
 いいおじさんが、サファリやるために40万払うってのもなんだかねー 

と思いつつペ−ジを繰ってたら、
Dという会社の広告が出ており、HPアドレスと大阪支社の存在が書いてあった。

 で、試しにHPをのぞいて見ることにした。

 目を引いたのが、「アポロさんの村、ホームスティツアー」。
 40万とか50万とか景気のイイ数字が並ぶ中で、
マサイ族の村3泊、サファリ1泊、前後にインド2泊、機中1泊みたいな感じで何と22ー3万だった。

 もちろんケニアしか行けないのは気にくわないし、
「世界ウルルン滞在記」みたいな結末が見えてきて、それもちょっとねとは思ったけれど、
他のツアーからすれば圧倒的に安いのが気に入った。
 インドの2泊は航空会社提供。
 で、「アポロさん」は多分タダ同然ということで、この価格が出ているのだが、
「アフリカ旅行の限界」(特に価格面での)に挑戦しようって姿勢が、なかなか買いだと思った。


 で、早速ダメモトで連絡してみたが、やはりGWのツアーは満員だった。


 が、何と。
 ナイロビまでの航空券だけならまだ、何とかなるという。
エアインディアでムンバイ(ボンベイ)での宿泊つきで18万強。
 で、さっそくそれに「乗る」ことにした。

 ケニアだけではもったいないので、隣国のウガンダでも2泊するコースを組んだ。

 ナイロビ-カンパラ(ウガンダの首都)間片道が122ドル。
 両市に宿泊する初日については、ホテルを予約し、
イマイチ事情が分からないこともあって、空港からの送迎もつけてもらうことにした。

 次に、ビザ関係。
 「地球の歩き方」には、僕が行く3ヶ国は空港でも取れると書いてあったけど、
万一のことがあったら嫌なので、日本で取っていくことにした。
 (今にして思えば、現地で取っても全然楽勝だった)。

 あとは、「検疫所」なる所に行き、
週1回やっている黄熱病の予防接種を10日前までに受けなければいけない。
 これもギリギリセーフで何とか間に合う。

 ということで。
 けっこうあっという間に、旅の実現が確定した。


 ちなみに「検疫所」でもらう、通称「イエロ−カ−ド」は
黄熱病の場合、10年間有効。
 入国審査の時に提示を求められることがあるらしいけど、
僕の場合は一度もなかった。

 病気予防については、あとマラリアとか色々、神経質になればキリがないけれど、
よっぽどの所に行かない限り、義務づけられているのだけでいいんじゃ? って気がする。
 1週間で蚊にくわれたのは、僕の場合、たった1回だけで、
虫よけスプレ−とかも「アポロさん」行く子にあげちゃったくらいだから。


 それから旅行社は、価格はもちろんだけど、
アフリカへの経由地、
言いかえればその旅行社が得意とする航空会社がどこかによって選ぶのがいいと思う。
 やっぱり、前後の2-3日も旅の一部の、それなりに楽しめそうなスケジュ−ルとして組み込めないとね。

 僕はムンバイ(ボンベイ)も、今回が初めてだった。
 もし行ったことがあったなら、旅の決行についてもかなり迷ったんじゃないかって思う。



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