エルメスに、ユニクロ、吉野家、ハンバーガー(01/8/28)![]()
「なごみサミット」で、皆がユニクロ、吉野家、マクドナルドの議論をやってる。
で、僕もこれに、今どき銀座に店を出したエルメスを加えた消費分析(?)を試みてみた。
(その1)
まず、日本人の所得はアメリカのように、二極分化されて行く方向にある。
ユニクロ、マクドナルド、吉野家にしか行けない人たちと、しょっちゅうエルメス、ステーキ、はも料理に行く人たちとの別れ方は、以前よりずっと顕著になった。
で、世界1周100万円の旅がヒットする一方、ソウル4日間8万円のツアーは、全く売れなかったりもする。
(その2)
変化があるとすれば、金持ち父さんグループも結構、世代替わりをしてカジュアルになって来てる点。
で、ユニクロは彼らもつかんでいる。
(その3)
ただし、ユニクロ分析においては、
彼らは実質的には中国企業であるという認識を持った方が分かりやすい。
それから、これは製造機器メーカーやってたタクシーの運ちゃんの説なのだが、
日本と中国・韓国の今だ圧倒的な格差は製造機器の品質にあり、彼らの製品のクォリティがうまく保たれるようになったのは、
もとを正せば、日本が躍起になって製造機器を輸出してきたことにあるらしい。
(その4)
で、問題は、金持ち父さんと貧乏姐さんにはさまれた、「中流」に属する人々。
全体を大きく左右するのは、当然、最大消費者である彼らの変化だが、
彼らはケチる所はケチりながらも、自分の好きなものにはそれなりの金を使うという現実的方向を選択した。
彼らは当然、エルメスの値ごろ感についても吟味する。
一方で、大きく変わったのは、
その補完要因として、
ユニクロやマクドナルド、吉野屋が、「より」中流グループのライフスタイルに入りこんだという点だと思う。
(その5)
因みに彼らは、エルメスのような高価品に凝る人、それを生活のパーツとして取り入れて行く人、かなりの思いでお金を貯めて買いに行く人の3種類に分かれ、ここまではバブルや高度成長期と同じ。
ポイントは、低価格品へのニ−ズが、皆、似たりよったりという点だと思う。
マクドナルドの客層が下がり、吉野家のそれは上がり、エルメスは相変わらずなだらかに「品」を落とし続けるという感じで、
従来バラバラだった主要客層は飛躍的にクロスオーバーし始め、
共通の平均的顧客という名の、新しい「マス」が形成されつつある。
(その6)
以上のような変化を総合し、かつユニクロや吉野家やマクドナルドやエルメスが、現時点での「勝ち組」であることを考慮すれば、
少なくともここ数年の間は、彼らの立場は安泰。
もちろん未来の運命については、
現在もその「方向」に各方面で多くの企業が参入中であることもあり、
運や戦略によっては、天地の差がつく可能性もある。
例えば、「餌付けモノ」のマックはともかく、
ユニクロなどの未来が明るいものかどうかはまだ未知数だ。
(その7)
彼らの隆盛の直接の被害者は、リーバイスやロッテリアや松屋であり、ここまでは価格競争とかダンピングと言った分かりやすい話。
次に、もしかしてより大きな変化の波を受けつつあるのは、
例えば、紳士服の青山や西陣だったり、パン業界だったり、
しゃぶしゃぶや、たち食いうどん業界などなどだ。
(その8)
だが、本当に気づくべきは、
大きな方の川の流れは今後もますます、
「平均的顧客」をターゲットとして、
規模によるクォリティ&低価格の確保へと向かっていくということである。
彼らとのバッテング組はもちろん大変だが、
本当に苦しくなるのは、持ち味を出してその隙間をつけない人々だ。
まずは当然のこととして、一定の合理的品質を確保できない所についての淘汰は、急激に進んでいる。
例えば、スタ−バックスはますます増え、喫茶店は街なかからどんどん姿を消しているみたいな現象が、
当面はどんどん各方面でも進行していくのだと思う。